金融

消費者とクレジット

カードの普及

カードローンは1970年代頃、若者世代を中心に普及していきました。第二次世界大戦後の大量生産、大量消費社会や実に多くの商品を社会に家庭に溢れさせました。

今でも給料はほぼ銀行振り込みが当たり前となっています。大抵の人はカードを保有しているでしょう。しかし、財布に少しまとまったお金が入っていないと、なんとなく安心できない。

こんな心理が日本人の心のどこかにあるのではないでしょうか。アメリカやヨーロッパのように小切手を使う制度と習慣が以前からあった国民と、現物としてのお金を有難がる国民とでは、カードに対する思考が少々違うように見受けられます。

消費者に変化があるとすれば、使用方法から始まります。使い方とは道具をいかに有効活用するかの方法ですから、考え方とはまったく別の合理性に由来してきます。しかし考え方の方はそれほど容易には変わりません。

クレジットカードの保有率

クレジットカードに関する消費者調査は最も多くの人が利用しているカードを対象にしたものが殆どで、それ以外の調査は少ないようです。したがってここでは過去のいくつかのカードローンに関する消費者調査を紹介し、時間的な変化を考慮に入れながらカードの使用方法を探っていきます。

最初にクレジットカードの所有率がどのように変化しているか。80年代から97年代までに実施された消費者調査では、クレジットカードの保有率が40%程度であったものが、67%にまで増加しています。

また、一人当たりのクレジットカカード平均枚数は1.7枚から2.7枚まで増えています。ここで調査対象としているのは殆どが首都圏・京阪神圏で、どちらかといえばクレジットカードは都市型のものといえるでしょう。

都市には数多くの種類の買い物をする場所が存在します。クレジットカードを保有していても使用する場所がなければ無用の産物です。したがって、人工の集積していない場所で同様の調査をすると、また違った結果が出てくるでしょう。

カード保有率の傾向

90年代以降のクレジットカードの所有率と数有効数の傾向と、この間の発行枚数との関係はといいますと、日本クレジット産業協会によるクレジットカード発行枚数の統計によれば、発行枚数が二億枚を超えたのは、92年です。98年には約二億四千枚を突破しています。

原因はいくつかありますが、一つは発行枚数の増加はここで調査対象となっている大都市圏ではなく、地方都市が貢献したという可能性です。大都市部で増えていないのだから、地域的な広がりが発生したと考えられます。

そうだと仮定すると、大都市部では消費者は一定割合までクレジットカードを持つと、それ以上は持たないということになります。さらに積極的に行動して、やめてしまう会員もいるということになります。

業界の成熟度

消費者のクレジットカード保有と発行枚数が同傾向にならない二つ目の理由は、発行枚数の統計自体に問題があると考えられます。

各社の公表数字を見てみると、大型の掲載カードの発行により、本来であれば百万枚単位の発行枚数の上乗せがあってもよさそうな会社でも、殆ど増えていないといったことがあります。業界の現実を如実に示す数値の公表は業界自身の成熟度を示すといっても過言ではありません。

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